書籍名 | 日本人と木の文化―インテリアの源流 (朝日選書 (262)) [ハードカバー] |
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出版社 | 朝日新聞社 |
ISBN-10 | 4022593628 |
ISBN-13 | 978-4022593627 |
発売日 | 1984/09 |
商品サイズ | 8.4×12.6×1.6cm |
価格 |
街に溢れる色々な建造物や建築物に、鉄やコンクリートが材料として使われていますが、古来より日本人は木々に和みとやすらぎを感じ、癒しを求める慣習があります。それは、木々の生命力や息吹がぬくもりや温かさとなって伝わってくる心地よさを知っているからではないでしょうか?鉄やコンクリートのほうが頑丈だと思っていても、木造建築がもてはやされるのはなぜでしょうか?それは頑丈な鉄やコンクリートがいずれは劣化し、天然木と大差がないことを知っているからではないでしょうか?日本中にあるお寺や神社が木で作られている理由はそこにあるような気がします。例えばヒノキ。切って数年経ったものと切りたてのものの強度を比較したとき、どちらが強度に優れているでしょうか。切りたての新しいものと思いがちですが、ヒノキは切られてから年月が経てば経つほど強度が増すといわれています。その耐久年月は200年とも300年ともいわれ、大きな寺院で使われている理由もうなづけます。多くの観光客が立ち寄ってもびくともしない寺院を調べてみると、建材にヒノキが使われているのもこの強度性に優れている特性を活かしているからだと納得できます。撥水効果もあり、腐りにくいので、旅館のお風呂や、住宅建材に使われるのも、ヒノキの特性を知り尽くした先人の知恵のたまものだと思います。日本人と木の付き合いは古く、木の特性と魅力を歴史とともにひも解いているこの一冊で、改めて木の魅力に迫ってみませんか?近代文明が発達した今、スタイリッシュで個性的な住宅建築が持て囃されている今、日本家屋の魅力にひかれ、ひそかな古民家ブームが起きています。何十年という年月が過ぎた今も朽ち果てることなく、ぬくもりと温かさを奏でる木材建築の魅惑に、どこか昔懐かしい柔らかさを感じている人が大勢います。この本で、木が作り上げてきた文化を知り、もっともっと木の魅力に迫れたら素敵だと思いませんか?