書籍名 | 痴呆性高齢者のためのインテリアデザイン―自立を支援するケア環境づくりの指針 |
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出版社 | 彰国社 |
ISBN-10 | 4395005993 |
ISBN-13 | 978-4395005994 |
発売日 | 2002/04 |
商品サイズ | 8×13×2cm |
価格 | 2940 |
これから先の日本人が必ず考えなければいけない題材を取り扱った本です。家族みんなが若くて健康なうちは、家づくりもきれいでおしゃれにとか、自分の好きなテイストのインテリアづくりだけ考えていればいいですが、みんな確実に年を取っていくわけだし、認知症を患う家族だって出てきます。そんな人生のターニングポイントに立った時に、生活の基盤となる自宅のつくりをどうしたらよいのか、健康な内にぜひとも考えておきたいです。私は都会で一人ぐらいをしていますが、実家では高齢の親が暮らしていますから、切実な問題としてとらえています。私だけではなく、多くの日本人が真剣に考えなければいけないことですよね。ですから、こういった題材を取り扱った本がもっと出てきて欲しいですね。身体の機能が衰えたり認知症になったりしたときに考えていたら遅いので、事前にいろいろと知識をつけておきたい。でも身体が元気なうちはなかなか想像できないこともあるでしょうから、高齢者一般にとってのインテリアに対するニーズをよりよく知ることは重要だと思いました。この本でさらに関した点は、丸ごとサポートするのではなく、本人ができる部分はやってもらって、必要なところは支援していくという考え方です。まだ能力が残っているところまで全部助けてしまうと、その残った能力まで衰えていってしまうだろうし、そこまで作り替えた家に住み続けることが、本人にとって幸せといえるのかどうかの問題もあります。こういったことを考えさせてくれるきっかけとなった本書には感謝しています。
元気で健康な人たちだけではなく、家族の誰かが認知症になってしまったら、これまでのインテリアでは対応できなくなります。日本がこれから迎える超高齢化社会を見据え、加齢による身体の機能低下を補うインテリア、認知症を発症したのちに必要となってくるインテリアはどういったものなのか、探っていっています。単にすべてをサポートするのではなく、本人が出来る部分は自分でやって、どうしても助けが必要と思われる部分に関して、上手に賢く支援していけるインテリアとはどういったものかを考えていきます。