書籍名 | たしなみについて [新書] |
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出版社 | 河出書房新社 |
ISBN-10 | 4309022081 |
ISBN-13 | 978-4309022086 |
発売日 | 2013/08/12 |
商品サイズ | 7×10.6×1.2cm |
価格 | 798 |
白洲次郎と正子夫妻のことがドラマ化されたのをきっかけに、少しだけ正子の随筆を読んだことがあり、その美意識の高さに興味を引かれました。もちろん随筆そのものもすばらしいのですが、生き方とか人となりとか、次郎との関係性とか、ひとつひとつが強烈でかっこよくて、そういう時代だったのかもしれませんが、今を生きる私たちから見ればかなりインパクトの強い人生だったように感じられます。ちょっと別世界の人だった感もあり、多少の骨董趣味がある程度の自分には雲の上の存在ですが、今回、初期の傑作が読みやすい新書になったということで購入しました。一貫してぶれることのないトーンには敬服します。つい日々の雑多なことがらに流されてだらだらしがちな自分なので、折に触れて取り出し、読みたい一冊です。改めて日本の古典美のすばらしさを認識させられますね。部屋のインテリアのひとつに気軽にアンティークを取り入れる時代で、もちろんそれ自体は悪いことではありませんが、もう少しその本質について深く考えたり知ってみることも大切だし、そうすることでもっと骨董を愛せるようにもなります。背筋がしゃんと伸びてくるような一冊ですね。
当代随一の随筆家として多くの人々に愛され、カリスマ的な存在だった白洲正子は、没後も夫の白洲次郎ともに多くの人々から関心を持たれ続ける存在です。凛とした美意識から生み出される人生の指南の数々に、強く興味を引かれる方々もたくさんおられることと思います。本書は、そんな白洲正子のあまり知られていない初期の傑作を集めた『たしなみについて』の新書版です。白洲正子ファンには待望の書であると同時に、名前だけは聞いたことがあるが随筆は読んだことがない、という方々にもぜひお手に取っていただきたい一冊です。人として、毅然と生きていくとはどういうことか、人生において大切なこととは何か。人として身につけておきたい57の心がまえは、現代に生きる私たちにも多くの智慧や気付きを与えてくれます。