書籍名 | 西の魔女が死んだ (新潮文庫) [文庫] |
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出版社 | 新潮社 |
ISBN-10 | 4101253323 |
ISBN-13 | 978-4101253329 |
発売日 | 2001/08/01 |
商品サイズ | 5×10.6×1cm |
価格 | 452 |
映画化もされた、人気の高い小説です。評判がとてもよくっていつか読んでみたいと思っていましたが、もっと早くに読んでいればよかったと思えた感動の一冊でした。最後まで読み終わって知らず知らずのうちに涙がこぼれ、しばらく止まらず静かに泣き続けていました。西の魔女のおばあちゃんの一言一言が心に響いてきて、何度か読み返したりしました。久々に出会った美しいお話しで、いろんなことに疲れてしまった現代人には、砂地に水がじわっと浸み込んでいくような感触があるのではないでしょうか。物語は本書の主人公のまいが、2年前に一緒に過ごした祖母の危篤の知らせを聞いて駆けつけるところから始まります。それほど長いお話しではない上に、テンポがよくてどんどん読ませるのであっという間に読み終えてしまいますが、終わってしまうことが本当に残念でした。未読の方にはとにかく読んでほしい一冊で、心のインテリア空間にいつまでも飾って置きたいお話しです。
「西の魔女」。それは中学生のまいのおばあちゃんのことです。まいはこの小説の主人公で、おばあちゃんはイギリス人。まいはクオーターということになります。物語は、おばあちゃんが危篤との一報を受けたまいが、おばあちゃんの家に向かう途中の車の中で、「西の魔女」の呼ばれるおばあちゃんと過ごした2年前のことを思い出すところからスタートします。2年前、中学生になったばかりのまいは、とあるきっかけから不登校になってしまいます。おばあちゃんのもとに行くことになったまいは、そこで「魔女」の修業をすることになりました。その修業とは、「なんでも自分で決めること」だったのですが…。人が生まれて、年月を重ね、年老いていくことの意味や価値、本当の豊かさなどについて、しみじみと考えさせられるます。いつまでも心に残る、いつまでも大事にとっておきたい、そんな名作です。たくさんの方々にお手に取っていただき、まいと「西の魔女」のおばあちゃんとの、美しくてちょっと切ない物語を知ってほしいと思います。